今のシーズン星座《蠍座》について
誰もが生まれたときに12星座のエネルギーを体に宿します。 そのため太陽星座や月星座が示す星座だけに限らず、誰の中にも12の星座の性質があります。星座のシーズンに合わせて、あなたの中にあるさまざまな「私」にチューニングしていくコラム。 現在の蠍座シーズンは(今年は10/23〜11/21)あなたの中の蠍座が活発になるとき。 今回は蠍座にまつわるお話です。
「蠍座と香り、そして毒」
蠍座は、深く持続する感情の星座です。 蠍座シーズンは「特定の人や物事との深い関わり」がテーマ。 いつもより一歩奥に踏み込むようなときは、人間関係も濃厚なものになるでしょう。 集中力が高まり没頭しやすいこの時期を活かして、興味や関心のあることをとことん掘り下げていけるときです。
12星座はそれぞれに、一つ前の星座を越えようとする性質を持っています。 直前の天秤座では自分と相手のバランスを大切にしますが、次の蠍座はその境界線を取り払い相手とどこまでも一体化することを求めます。 天秤座で経験してきた調和を崩す勇気や理性やルールという壁をも突破してしまえる情熱が、蠍座には備わっているのです。
蠍座を守護する冥王星は、「変容」を促す星です。 何かと深く関わることは、自分自身が大きく変容することとイコール。 密接な関わりの中でこそ、心の底にある本音や本当の欲求、その妨げになっているものに気づくことができますよね。ライフジャケットを着たままでは海底に潜れないように、なにかを脱ぐ必要も出てきます。そのように、新しい自分を受け容れていくために、自分はこうだ!と思い込んでいるものや執着の手放しを促しています。
実は、蠍座は香りと関わりがあります。 嗅覚を含む五感を司るのは牡牛座なのですが、鼻の奥にある嗅覚神経そのものは蠍座の領域と考えられています。 五感のうちの他の4つの感覚(視覚・聴覚・味覚・触覚)は脳への伝達回路が複雑であることに比べて、 嗅覚だけは感情や本能を司る大脳に直結しているそうです。 外からのものを深く受け入れる蠍座の性質と、香りをダイレクトに感情に届ける嗅覚神経のしくみはとても親和性がありますね。 香りによって心が癒されたり逆に乱れたり、記憶を思い出したり欲求が湧いたりするのは、誰の中にもある蠍座の力によるものといえるでしょう。
そして蠍といえば、毒! その濃縮された液体とは、濃厚な感情のこと。 隔てるものを取っ払って、その奥にある未知なる体験をしたい。 蠍座はそのために、相手の内部まで浸透する毒を持っているのです。 毒の効能は薬として利用されることもありますし、良いとされるものも摂りすぎは毒になります。 大事なのは、毒の扱い方。 太陽星座が蠍座生まれの芸能人でまさに!なのが、マツコデラックスさん。「毒針、ありま~す!」感がとても魅力ですよね。毒舌の中に人に対する深い愛情を感じる方です。 言葉に重みがある。ズバっと心に刺さる。 蠍座は、表面的なものの奥にある核の部分を見つめているのです。 嫉妬や怒り、否定したくなるようなネガティブな感情もすべて、あなたが感じる大切なもの。 その奥にあるあなたの真の欲求を教えてくれる大切な要素です。 毒を受け容れ自分自身の真実を見極めたならば、その鋭さは人や世の中を根本から治療させられる薬となる。深く入り込んで気づきを与えることができるのです。
蠍座は12星座で一番ディープな世界観のため、初回から少し込み入ったお話になりましたね。 11/22からは射手座のシーズンが始まります。 次回は、蠍座の濃厚な世界から飛び出して、自由に旅をする射手座のお話です。