〖乙女座シーズン:キロンのコラム〗

 

太陽・月・水星・金星・火星・木星・土星・天王星・海王星・冥王星。
太陽系の天体たちは、12星座をそれぞれのペースで巡ります。
天体にはそれぞれの働きがあり、12星座と同じように私たちと呼応しています。
また、各星座には守護星として天体が結びつけられています。
シーズン星座の守護星をピックアップして、あなたの中にあるさまざまな「私」にチューニングしていくコラム。

8月23日から乙女座シーズンが始まりました。
乙女座の守護星は水星ですが、今回はもうひとつの乙女座的な星「キロン」のお話です。



キロンが教えてくれること




乙女座といえば、守護星は水星。
知性、言葉、情報、コミュニケーションなどを司る水星は、双子座シーズンのコラムでもご紹介しましたね。
一部の現代占星術では、乙女座の守護星をキロンと考える流派もあります。

キロン(またはカイロン)という名前は、初めて聞く方もいるかもしれません。
土星と天王星の間を楕円軌道で巡る小惑星キロンは、1977年に発見されました。
その名前の由来となったのは、ギリシャ神話に登場する半人半馬の賢者、ケイローン。
肉親に見放された孤児として神々に育てられたケイローンは、様々な知識と技術を身に付け、やがて多くの英雄を育てる存在となりました。
なかでも医術や癒しの力に優れていたことから、キロンは占星術において「傷」と「癒し」を象徴するようになりました。

癒しのキロンと現実的な乙女座に共通するのが、健康というテーマ。
「睡眠時間をちゃんと確保しよう」
「仕事のやり方を少し変えてみよう」
「病院に行って検査してみよう」
そんな日常の小さな調整は乙女座の得意分野。
完璧を目指すでもなく天に任せるでもなく、今の自分を観察して、必要なところから少しずつ整えていく。それが乙女座らしい、癒しの方法です。


そしてひとりひとりのホロスコープにおいて、キロンは健康面だけでなく、自分が最も傷つきやすいところやコンプレックスも示します。
けれど弱みは最大の強みに反転するように、眠った才能の在りかも示しています。
誰の中にもある飛び抜けた才能は、その純粋さゆえに置かれた環境の中では自信を失ったり、傷ついたり、いつの間にか封印してしまったりすることもあります。
「あまり触れられたくない」
「できれば回避したい」
そう感じる弱点はむしろ、あなたが人より深く理解できるテーマなのかもしれません。
悩んだからこそ、同じことで悩んでいる人の気持ちがわかる。
試行錯誤したからこそ、それが人の役に立つ知恵になる。
なぜかいつもつまずいてしまう場所、そこには経験を通して磨かれていく、あなただけの宝物が隠れているかも。
自分を癒したならば、他の誰かも癒す力となる。
キロンはそれを教えてくれています。





ここからは、私たちひとりひとりだけではなく、全体に関わる実際のキロンの動きにも注目してみましょう。
キロンは、通過する星座の象徴するテーマに痛みを浮上させます。それは社会全体に共通する問題として現れ、その問題を見つめ直し癒していくことが、その時代のテーマとなっていきます。

2019年から続いてきたキロン牡羊座時代。
現在キロンは一時的に次の牡牛座に移っていますが、9月18日には再び牡羊座へ戻り、最後の約7カ月を過ごします。
牡羊座が象徴するのは、「生命力」「私の存在」「私の意志や決断」。
コロナ渦では医療や健康への意識が高まり、改めて「生きる」ということを考えされられました。
そしてこの7年間、「自分で在ること」にまつわる傷も、さまざまな形で浮かび上がってきたのかもしれません。
意見を言えない。
周囲の期待を優先してしまう。
自分の存在そのものに自信が持てない。
そうした痛みを通して、「自分を生きているか?」という問いが投げかけられてきたのではないでしょうか。
キロン牡羊座時代の癒しとは、自分の意志を取り戻していくこと。
それは決して大きな決断だけではありません。
言いにくかった本音を、ちょっと伝えてみる。
惰性で続けていたことを、やらないと決める。
誰かに合わせる前に、どうしたいのかを自分に問いかける。
そんな日々の小さな勇気の積み重ねこそが「自分を生きる」ということなのかもしれません。

そして、この牡羊座でのテーマを経て、キロンは次のサインへと向かいます。
今年6月、キロンは牡牛座へと足を踏み入れました。
9月に再び牡羊座へと戻りますが、2027年4月に改めて牡牛座へ。
そこから2033年までの約6年間キロンは牡牛座を通過していきます。

牡羊座の「自分の存在」から、牡牛座では「自分の生きるための基盤」に傷が現れる傾向にあります。
牡牛座が象徴するのは「所有するもの」や「豊かさ」。
食べ物や資源、お金や経済、土地や環境、安定した暮らし…
つまり私たちが実際にこの地球上で生きていくための土台です。
キロンが牡牛座へ移ることで、こうした現実的なテーマが浮上しそうです。

そして牡牛座が司る「身体」との付き合い方にも今まで以上に注目が集まるでしょう。
疲れたら休む。
働きすぎない。
無理に食べすぎない。
自分の能力を安売りしない。
自分のペースを大切にする。
一見すると当たり前でとてもシンプルなことですが、私たちは頑張ることや我慢すること、たくさん持つことやたくさん働くことが豊かさにつながると、知らず知らずのうちに思い込んできたのかもしれません。

キロン牡牛座時代は「自分自身を大切に生きる」というテーマが、私たちの身体や暮らしを通して現れてくるでしょう。
そして私たちは「豊かに生きること」の意味そのものを地球規模で見つめ直し、癒していくことになるのだと思います。
 

 

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次回のコラムは天秤座シーズンが始まる秋分の日、9月23日に更新!
どうぞお楽しみに~!